葵せきな先生書き下ろしTwitter小説
28【星ノ守千秋と泥仕合】8月17日 掲載
ゲスト挿絵イラスト「うた」さん
「ケータ、今日は格ゲーで勝負です!」
「望むところだ、チアキ!」
というわけで、突然ですが自分とケータは現在ゲームセンターに訪れております。
理由は単純。宿敵たる彼と、決着をつけるためです。
そもそも、自分、星ノ守千秋と、宿敵である雨野景太の能力値は……気持ち悪いぐらいに一緒です。
テストの点数や運動能力、リズム感から筆圧まで。
そんな二人がゲーム対決に及ぶまで、そう時間はかかりませんでした。
ケータと二人、無言でゲームセンターの中を歩きます。今回目指すは……。
「ケータ、誰も遊んでない不人気な格ゲーで勝負です!」
「望むところだ、チアキ!」
気弱なぼっち二人は格ゲー好きさん達の背後をすり抜け、隅の筐体を目指します。
席に着いた自分達は早速ゲームを開始します。
「僕はこのオーソドックスな主人公で」
「奇遇ですねケータ。自分もそれの色違いで」
平々凡々としたキャラ選択までかぶる二人。
そうして、いよいよ試合が開始されます。
《波動炎!》
試合開始直後に飛び道具を出すという行動までかぶり、相殺します。
その後はもう……酷いものでした。
チキンな遠距離攻撃と弱攻撃の応酬に、迷いのある強攻撃。
コマンドミスによる超必殺技スカの連続。
そうして最後には……。
《TIME UP! DRAW!》
二人とも体力を大きく残したまま、グダグダにゲームが終わっていきます。
いつの間にか傍に立っていた小学生男子が鼻をほじりながらぼやきました。
「つまんねー
肩を落としてゲーセンを出るぼっちゲーマー二人。
しばし歩いたところで、自分が切り出します。
「ま、また勝負しますよ、ケータ!」
「の、望むところだ、チアキ!」
自分達の泥仕合は、まだまだ始まったばかりでした。
「望むところだ、チアキ!」
というわけで、突然ですが自分とケータは現在ゲームセンターに訪れております。
理由は単純。宿敵たる彼と、決着をつけるためです。
そもそも、自分、星ノ守千秋と、宿敵である雨野景太の能力値は……気持ち悪いぐらいに一緒です。
テストの点数や運動能力、リズム感から筆圧まで。
そんな二人がゲーム対決に及ぶまで、そう時間はかかりませんでした。
ケータと二人、無言でゲームセンターの中を歩きます。今回目指すは……。
「ケータ、誰も遊んでない不人気な格ゲーで勝負です!」
「望むところだ、チアキ!」
気弱なぼっち二人は格ゲー好きさん達の背後をすり抜け、隅の筐体を目指します。
席に着いた自分達は早速ゲームを開始します。
「僕はこのオーソドックスな主人公で」
「奇遇ですねケータ。自分もそれの色違いで」
平々凡々としたキャラ選択までかぶる二人。
そうして、いよいよ試合が開始されます。
《波動炎!》
試合開始直後に飛び道具を出すという行動までかぶり、相殺します。
その後はもう……酷いものでした。
チキンな遠距離攻撃と弱攻撃の応酬に、迷いのある強攻撃。
コマンドミスによる超必殺技スカの連続。
そうして最後には……。
《TIME UP! DRAW!》
二人とも体力を大きく残したまま、グダグダにゲームが終わっていきます。
いつの間にか傍に立っていた小学生男子が鼻をほじりながらぼやきました。
「つまんねー
肩を落としてゲーセンを出るぼっちゲーマー二人。
しばし歩いたところで、自分が切り出します。
「ま、また勝負しますよ、ケータ!」
「の、望むところだ、チアキ!」
自分達の泥仕合は、まだまだ始まったばかりでした。