葵せきな先生書き下ろしTwitter小説
12【魔法少女マジカル☆カレン2】6月28日 掲載
ゲスト挿絵イラスト「すと」さん
ゲーマー達の負の想念が集まり現れる邪悪な存在・バグル。
ヤツらから雨野――人々を守るため、今、一人のゲーマーが立ち上がる。
その名は――魔法少女マジカル☆カレン!
『第二話 オーバーキル』
白キツネ型魔法生物・コン太から携帯ゲーム機型変身アイテム《カミコン》を受け取った私は、早速魔法少女への変身を試みた。
「…………」
制服が光へと分解され、新たな服に再構成――
「いやなんか言おうよ! 無言で変身はやめようよ!」
コン太のツッコミは無視して変身を終えた私は、自らの、想像以上にヒラヒラでピンクな衣装を確認し、嘆息する。
「これ、戦闘には向かないと思うのだけれど。ジャージに着替えていいかしら?」
「駄目だよ!」
「なぜ?」
「絵面的にだよ!」
コン太の必死さに若干引いた私は、着替えを諦め話題を変える。
「で、変身と共に現れたコレで戦えばいいのかしら?」
「《ジョイステッキ》だね。戦い方は自然と分かるはずさ」
「《↓ →↑P》で魔法弾ね」
「理解の仕方が独特すぎるよ」
「じゃあ早速現場に向かおう! 飛んで、カレン!」
「いえ、MP節約したいのでここは徒歩で」
「雨野君とやら死ぬよ!?」
「全芸魔力を用いて最大速度で向かうわ!」
「移動で全力使うのもやめてくれるかなぁ!」
現場へと飛んだ私は、そこで驚くべきものを目撃した。
「雨野君が……」
「ああ、男の子が触手に捕まってるね。……おや、女の子も一緒のようだ。雨野君とやらと密着して『エロゲみたい!』と大興奮し――」
「殺るわ」
「どうした急に!?」
私は《ジョイステッキ》を太陽に掲げ、そこに全芸魔力を注ぎ込む。
「もう、ここで終わってもいい……!」
「駄目だよ! なんで一体目の雑魚相手に終わる気概なんだよ!」
「食らえ……! 極大魔法《絶無》!」
「序盤に出す技じゃないよ!」
ファンシーらしさの欠片もない巨大な闇が敵を跡形もなく消滅させる。
私は額の汗を拭うと、最高の笑顔をコン太に向けた。
「……今までありがとう、コン太」
「今ので力尽きたの!?」
――魔法少女マジカル☆カレン終了の瞬間であった。
ヤツらから雨野――人々を守るため、今、一人のゲーマーが立ち上がる。
その名は――魔法少女マジカル☆カレン!
『第二話 オーバーキル』
白キツネ型魔法生物・コン太から携帯ゲーム機型変身アイテム《カミコン》を受け取った私は、早速魔法少女への変身を試みた。
「…………」
制服が光へと分解され、新たな服に再構成――
「いやなんか言おうよ! 無言で変身はやめようよ!」
コン太のツッコミは無視して変身を終えた私は、自らの、想像以上にヒラヒラでピンクな衣装を確認し、嘆息する。
「これ、戦闘には向かないと思うのだけれど。ジャージに着替えていいかしら?」
「駄目だよ!」
「なぜ?」
「絵面的にだよ!」
コン太の必死さに若干引いた私は、着替えを諦め話題を変える。
「で、変身と共に現れたコレで戦えばいいのかしら?」
「《ジョイステッキ》だね。戦い方は自然と分かるはずさ」
「《↓ →↑P》で魔法弾ね」
「理解の仕方が独特すぎるよ」
「じゃあ早速現場に向かおう! 飛んで、カレン!」
「いえ、MP節約したいのでここは徒歩で」
「雨野君とやら死ぬよ!?」
「全芸魔力を用いて最大速度で向かうわ!」
「移動で全力使うのもやめてくれるかなぁ!」
現場へと飛んだ私は、そこで驚くべきものを目撃した。
「雨野君が……」
「ああ、男の子が触手に捕まってるね。……おや、女の子も一緒のようだ。雨野君とやらと密着して『エロゲみたい!』と大興奮し――」
「殺るわ」
「どうした急に!?」
私は《ジョイステッキ》を太陽に掲げ、そこに全芸魔力を注ぎ込む。
「もう、ここで終わってもいい……!」
「駄目だよ! なんで一体目の雑魚相手に終わる気概なんだよ!」
「食らえ……! 極大魔法《絶無》!」
「序盤に出す技じゃないよ!」
ファンシーらしさの欠片もない巨大な闇が敵を跡形もなく消滅させる。
私は額の汗を拭うと、最高の笑顔をコン太に向けた。
「……今までありがとう、コン太」
「今ので力尽きたの!?」
――魔法少女マジカル☆カレン終了の瞬間であった。